世界の片隅で生きています

社会不適合者の生きる道

留学前にこんな勉強しておけば良かった

私が中国に留学して痛感した「留学前にやっておけば、こんなに悩むこともなかったかも。」と思ったことをお話しします。

留学前に何を意識して勉強したら、留学後の後悔を少しでも減らすことができるのか、少しでも参考にして頂ければ幸いです。

 

 

 

 

留学前にHSK5級とHSKKを受験したけど…

私は中国留学の際、孔子学院の奨学金制度を利用して留学をしました。

奨学金を申請するにはいくつかの条件を満たしている必要があります。

私の希望するコースの場合は、

 

1.HSK3級180点以上

2.HSKK(スピーキングテスト)の受験経験があること

 

上記の2つが必須条件でした。

当時私は、スコアが高ければ高いほど申請にも有利に働くと思い、試験でより高い点数を取ることを目標にして、中国語を勉強していました。

なので、HSKの過去問をただひたすら解き、リスニング問題をディクテーションするという方法で、最終的にHSK5級244点を取ることができました。

HSKKは受験経験があれば可とのことだったので、対策はほとんどせず、とりあえず初級を受験しました。

最後は無事に奨学金申請も通り、上海外国語大学に研修生として留学できることになりました。

 

留学後にぶち当たった言葉の壁

2019年の9月、それまで勤めていた会社を辞め、新たな生活の地である上海に渡りました。

留学前にある程度中国語を勉強したとは言え、自分の中国語が一体どこまで通用するのか全く想像がつきませんでした。

そんな期待と不安の入り混じった私を待ち受けていたのは、やはり大きな言葉の壁でした。

留学当初、現地の人の話す中国語はいくつかの単語しか聞き取れず、結局何を聞かれているのかよくわかりませんでした。

かろうじて相手の言っていることが聞き取れたとしても、中国語で何と言ったらいいのかわからず、上手く伝えることができないのです。

最終的には「はい」か「いいえ」を答えることで精一杯といった状態でした。

HSK5級相当の中国語レベルだからと言って、必ずしも中国人とのコミュニケーションがスムーズに行えるレベルではないと痛感しました。

留学中は日々の出来事に一喜一憂し、自分の中国語の出来なさに自信を失いました。

そして、どうしたら中国語が話せるようになるのかを常に思い悩みながら、留学生活を送っていました。

 

話せるようになるには話す練習をするしかない

思い返してみると、私は今までずっと中国語を読むことや書くことに重点をおいて勉強してきました。

ペーパーテストで良い点数を取るための勉強は、あくまでも中国語の読み書きの能力を高めるための勉強です。

いくら中国語を見たり聞いたりしていても、実際に中国語を口に出してみなければいつまで経っても話せるようにはなりません。

赤ちゃんが、毎日お母さんの話す言葉を耳にして、初めは上手く発音できなくても何回も何回も繰り返し練習することで、だんだんと話せるようになるのと同じです。

当たり前のことかもしれませんが、私はこの時ようやく、自分の中国語を話す量が圧倒的に足りていないことに気が付きました。

そのことに気づいてからは、授業以外でも中国語を話す機会を作ろうと、スピーキングの教科書を使ってシャドーイングの練習を始めました。

初めて見る文章の中には当然読み方のわからない単語がたくさん出てきます。

まずは読み方のわからない単語のピンインを調べて、教科書に鉛筆で書き込みました。

次は実際に音声を聞きながら、自分も同じように発音してみます。

最初は口が回らず、全然スピードについていけないので嫌になりました。

しかし諦めずに粘り強く練習していく内に、徐々に同じ速さで読めるようになりました。

 

口で覚えると言っても過言ではない

よく「語学学習はスポーツと同じ」という言葉を聞きます。

中国語に限らず外国語を話す場合、日本語を話す時とは全く異なる口の形や舌の使い方をします。

最初は頭で考えながら、唇や舌を動かして、正しい発音ができているのか確認しながら練習します。

これを何回も何回も繰り返していくと、いちいち頭で考えなくても正しい口の形や舌の位置がわかるようになってきます。

正しい発音ができるようになったら、次は短い文章を、短い文章がスラスラと出てくるようになったら、次は少し長い文章を、といった具合に練習することで、相手の問いかけに対してもすぐに反応できるようになると思います。

 

とにかく中国語を話してみよう

実際に私もシャドーイングを続けることで、日常でよく使う言い回しや常套句などを覚え、徐々にではありますが、簡単な問いかけなどにはすぐに答えられるようになりました。

また中国人の方から「発音がきれいだね。」と褒めてもらえた時には、諦めずに中国語を勉強していて良かったなぁと嬉しく思いました。

 

もし留学前に何をどんな風に勉強したらいいのかよくわからないという方がいたら、私はシャドーイングや音読をおすすめします。

とにかく声に出して、中国語を話してみましょう。

その地道な積み重ねが、きっとあなたの留学生活をより有意義なものにしてくれるはずです。