世界の片隅で生きています

社会不適合者の生きる道

HSK6級を受けてきました

先日、HSK6級の試験を受けてきました。

今までHSK3級、4級、5級と受けてきましたが、それらは全て中国留学のため必要に迫られての受験でした。

2018年から本格的に中国語の勉強を始め、その時から「いつかはHSK6級に合格する。」という意識を持っていましたが、中国への留学経験を経てからは、筆記試験よりもスピーキング力の向上に重点を置いて勉強するようになりました。

そうなった経緯は下の記事で書きました。 

shijiedejiaoluo.hatenablog.com

 

しばらくの間、HSK試験から遠ざかっていました。

しかし、明確な目標を持たずに中国語を勉強していると、モチベーションを維持することが難しく、また仕事で疲れていることを理由に中国語の勉強をサボってしまうことが多々ありました。

そんな状況を打破するため、また現状の自分の実力を知るために今回HSK6級に挑戦することを決めました。

 

HSK6級の試験は、リスニング、読解、書写の3部から構成されています。

配点はそれぞれ100点、合計300点で評価されます。

試験時間は全部で約150分間、試験開始以降の指示は全て中国語で行われます。

 

まずリスニング問題ですが、HSK6級では問題文は一度しか読み上げられません。

一回しか放送されないのにも関わらず、出題範囲のジャンルは幅広く、またマニアックな内容を取り扱っているため、聞いたことがないような専門用語もバンバン出てきます。

私は所々聞き取れた単語から答えを予想し、その単語が含まれている選択肢を解答として選ぶので精一杯でした。

 

リスニング問題で窮地に追い込まれている私に、さらなるプレッシャーを与えてきたのは隣に座っている受験者でした。

まだ放送が読み終わらないうちに、隣に座っている人の手が動き始め(視界の片隅に入ってきてしまう)「えっ、私全然聞き取れてないんだけど、もう答えの部分読まれたの!?」と内心焦りまくっていました。

 

リスニング問題は終始こんな感じで、自信を持って解答できたのは数問程度で、あとはほとんど勘を頼りにマークシートを塗りつぶす結果となりました。

 

次に読解問題ですが、これはもう本当に時間との勝負です。

制限時間内に問題を最後まで解き終わるため、どれだけ速く正しい答えを導き出せるかがポイントになってくると思います。

じっくり考えればわかるような問題もありますが、だからと言って時間をかけて問題を解いていると、最終的には時間が足りなくなってしまいます。

もはや答えを迷って考えている時間すらありません。

その点を意識して問題を解いていたつもりですが、最後はやはり時間が足りなくなってしまい、とりあえず適当にマークシートを塗り潰すという強行手段を取りました…。

読解問題を制するには、中国語力だけではなく、論理的に文章を読み解くための読解力も必要になってくると感じました。

 

最後に書写ですが、まずは10分間で1,000字程度の文章を読み、それから35分以内にその文章を400字程度の文章に要約するという問題です。

ここで受験者の頭を一番悩ませるのが、文章の書いてある問題用紙は回収され、またメモを取ることすらも許されていないことです。

すなわち10分間という短い時間の間に、文章の内容を理解した上で暗記もしなければなりません。

 

私はこの書写の問題に戦々恐々としていました。

しかし、当日の書写の問題が歴史などを扱った難しい内容ではなかったため、思ったよりも良く書けた印象がありました。

書写の問題でも共通して言えるのは、読解問題と同様、時間との戦いになるということです。

私は制限時間内に400字ちょっとの要約文をなんとか書き終えることができましたが、時間的に余裕があったかと言われれば、決して余裕はなかったです。

 

対策としては、普段から様々なジャンルの中国語に触れておくことが必要になると思いました。

HSK6級の試験では、歴史、科学、文化、心理学など多岐にわたるジャンルの問題が出題されます。

本当に、「こんなの知らないよ…。」っていう専門的すぎる内容ばかりなので、中国語を学ぶ目的によっては、必ずしもHSK6級を最終目標にする必要はないと思います。

例えば、中国人と中国語でコミュニケーションを取るために中国語を学んでいる人にとって大事なのは、相手の話していることを正しく理解した上で、自分の意見を相手にしっかりと伝えられることであって、決して難解な単語や周りくどい表現ができることではないからです。

HSKに限らず試験というものは、自分の実力を手っ取り早く他人に証明するための一つの手段に過ぎませんし、その試験によって自分の実力が測り切れる訳でもありません。

しかし、多くの中国語学習者にとってHSK6級というのは、高嶺の花のような存在では ないのでしょうか。

かくいう私も、3年の学習期間を経て、やっとHSK6級に挑戦できるまでになったと思うと感慨深いものがありました。

あと半月ほど経てば、インターネット上で成績の照会ができるようになるので、その時にまたこのブログで成績発表をしたいと思います。