世界の片隅で生きています

社会不適合者の生きる道

中国語学習歴4年の私がHSK6級を受けた結果

2021年7月18日に受験したHSK6級の試験結果が出ました。

私は本格的に中国語を学び始めてもうすぐ4年になりますが、今回が初めてのHSK6級受験となります。

果たして、試験結果はどうだったのでしょうか?

今回は皆さんに試験結果をお見せしつつ、私が試験を通して感じたことなどを書いていきたいと思います。

 

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今回、私の総得点は208点でした。

以下、各パート別の得点です。

听力67点

阅读63点

写作78点

 

まず最初に点数を見た時は、「とりあえず180点を超えていて良かった…。」という安堵の気持ちでした。

なぜなら、リスニングも読解もほとんど手応えがなく、読解に関しては時間が足りなかったため、最後は適当にマークシートを塗りつぶすという暴挙に出たからです。

強いて言えば、作文が一番出来た手応えがありましたが、だからと言って作文の点数でリスニングと読解で落とした点数をカバーできるだけの自信はありませんでした。

なので、今回初受験にして208点という点数を取れたのは純粋に嬉しかったです。

 

そして次に感じたのは、「自分はやっぱり、まだまだだなぁ。」という反省の思いでした。

これは試験結果が出る前から、なんなら試験を受けている最中から感じていることでもありました。

それは試験中に、「これだ!」という確信を持って解答できた問題があまりにも少なかったからです。

ほとんどの問題は、「うーん、多分これかな?」とか「うーん、これでいいや!」といった具合に、半ば勘を頼りに選択肢を選んでマークシートを塗りつぶしていました。

 

そして1番の問題点はやはり、時間配分がしっかりできていなかったため、解答時間が圧倒的に足りなくなってしまったことです。

今後の対策としては、一問あたりにかけられる時間を事前にしっかりと把握し、最低でも最後の設問までは目を通せるような時間配分をしていくつもりです。

もしわからない問題に遭遇したら、とりあえず後回しにして、どんどん先に進んでいこうと思います。

HSK6級の試験は、とにかく時間との戦いです。

そう言っても過言ではないと私は思っています。

 

私は今日本に住んでいますし、職場で中国語を使う機会も一切ないので、そういう意味ではHSK6級で何点取ったとしてもすぐに何かに繋がるものではありません。

しかし、そういう環境下で生活しているからこそ、たまに試験を受けることで自分の成長や努力の結果を数字を通して確認したくなるのかもしれません。

私はしばらくはまた中国語の学習を継続し、もしかしたら今年中にもう1回受験するかもしれません。

その時はまた、このブログで結果をお伝えしたいと思います。

HSK6級を受けてきました

先日、HSK6級の試験を受けてきました。

今までHSK3級、4級、5級と受けてきましたが、それらは全て中国留学のため必要に迫られての受験でした。

2018年から本格的に中国語の勉強を始め、その時から「いつかはHSK6級に合格する。」という意識を持っていましたが、中国への留学経験を経てからは、筆記試験よりもスピーキング力の向上に重点を置いて勉強するようになりました。

そうなった経緯は下の記事で書きました。 

shijiedejiaoluo.hatenablog.com

 

しばらくの間、HSK試験から遠ざかっていました。

しかし、明確な目標を持たずに中国語を勉強していると、モチベーションを維持することが難しく、また仕事で疲れていることを理由に中国語の勉強をサボってしまうことが多々ありました。

そんな状況を打破するため、また現状の自分の実力を知るために今回HSK6級に挑戦することを決めました。

 

HSK6級の試験は、リスニング、読解、書写の3部から構成されています。

配点はそれぞれ100点、合計300点で評価されます。

試験時間は全部で約150分間、試験開始以降の指示は全て中国語で行われます。

 

まずリスニング問題ですが、HSK6級では問題文は一度しか読み上げられません。

一回しか放送されないのにも関わらず、出題範囲のジャンルは幅広く、またマニアックな内容を取り扱っているため、聞いたことがないような専門用語もバンバン出てきます。

私は所々聞き取れた単語から答えを予想し、その単語が含まれている選択肢を解答として選ぶので精一杯でした。

 

リスニング問題で窮地に追い込まれている私に、さらなるプレッシャーを与えてきたのは隣に座っている受験者でした。

まだ放送が読み終わらないうちに、隣に座っている人の手が動き始め(視界の片隅に入ってきてしまう)「えっ、私全然聞き取れてないんだけど、もう答えの部分読まれたの!?」と内心焦りまくっていました。

 

リスニング問題は終始こんな感じで、自信を持って解答できたのは数問程度で、あとはほとんど勘を頼りにマークシートを塗りつぶす結果となりました。

 

次に読解問題ですが、これはもう本当に時間との勝負です。

制限時間内に問題を最後まで解き終わるため、どれだけ速く正しい答えを導き出せるかがポイントになってくると思います。

じっくり考えればわかるような問題もありますが、だからと言って時間をかけて問題を解いていると、最終的には時間が足りなくなってしまいます。

もはや答えを迷って考えている時間すらありません。

その点を意識して問題を解いていたつもりですが、最後はやはり時間が足りなくなってしまい、とりあえず適当にマークシートを塗り潰すという強行手段を取りました…。

読解問題を制するには、中国語力だけではなく、論理的に文章を読み解くための読解力も必要になってくると感じました。

 

最後に書写ですが、まずは10分間で1,000字程度の文章を読み、それから35分以内にその文章を400字程度の文章に要約するという問題です。

ここで受験者の頭を一番悩ませるのが、文章の書いてある問題用紙は回収され、またメモを取ることすらも許されていないことです。

すなわち10分間という短い時間の間に、文章の内容を理解した上で暗記もしなければなりません。

 

私はこの書写の問題に戦々恐々としていました。

しかし、当日の書写の問題が歴史などを扱った難しい内容ではなかったため、思ったよりも良く書けた印象がありました。

書写の問題でも共通して言えるのは、読解問題と同様、時間との戦いになるということです。

私は制限時間内に400字ちょっとの要約文をなんとか書き終えることができましたが、時間的に余裕があったかと言われれば、決して余裕はなかったです。

 

対策としては、普段から様々なジャンルの中国語に触れておくことが必要になると思いました。

HSK6級の試験では、歴史、科学、文化、心理学など多岐にわたるジャンルの問題が出題されます。

本当に、「こんなの知らないよ…。」っていう専門的すぎる内容ばかりなので、中国語を学ぶ目的によっては、必ずしもHSK6級を最終目標にする必要はないと思います。

例えば、中国人と中国語でコミュニケーションを取るために中国語を学んでいる人にとって大事なのは、相手の話していることを正しく理解した上で、自分の意見を相手にしっかりと伝えられることであって、決して難解な単語や周りくどい表現ができることではないからです。

HSKに限らず試験というものは、自分の実力を手っ取り早く他人に証明するための一つの手段に過ぎませんし、その試験によって自分の実力が測り切れる訳でもありません。

しかし、多くの中国語学習者にとってHSK6級というのは、高嶺の花のような存在では ないのでしょうか。

かくいう私も、3年の学習期間を経て、やっとHSK6級に挑戦できるまでになったと思うと感慨深いものがありました。

あと半月ほど経てば、インターネット上で成績の照会ができるようになるので、その時にまたこのブログで成績発表をしたいと思います。

新疆ウイグル自治区ウルムチに行って感じたこと

私は2020年の1月から2月の半ばまで約1ヶ月半、新疆ウイグル自治区ウルムチという都市に滞在していました。

当時上海に留学していた私は、冬休みの期間を利用して、ウルムチで生活している彼氏の両親の元にお世話になりました。

 詳しくは下の記事からどうぞ。

shijiedejiaoluo.hatenablog.com

 

今回は、新疆ウイグル自治区ウルムチでの生活を通して、私が感じたことをまとめてみました。

 

空気に匂いを感じた

これはウルムチの空港から、一歩外に出た瞬間に思いました。

言葉で表現するのが非常に難しいのですが、独特な匂い(臭い?)がしました。

強いて例えるならば、スパイスの香りのような、異国情緒を感じさせるような匂いだったと記憶しています。

それが冬の時期に中国でよく発生する高濃度のスモッグによるものなのか、それとも私の脳が勝手にそう錯覚させたのかはよくわかりませんが、とにかく空気に匂いがありました。

少し時間が経つと、私の鼻も慣れてしまい何も感じなくなりましたが、ウルムチに初めて降り立った時の記憶として今でも印象に深く残っています。

  

警備が桁違いに厳重

ある日、彼のお父さんが運転する車に乗って、みんなで遠出をする機会がありました。

外出先から家に帰る途中で、近くにあったガソリンスタンドに立ち寄りました。

お父さんはガソリンスタンドの入り口で車を一時停車すると、みんな(お父さん以外)が続々と車から降り始めました。

私は状況がよくわからなかったのですが、とりあえずみんなと同じように車を降り、ガソリンスタンドの出口でお父さんの車を待ちました。

後々理由を訊いてみると、新疆では安全対策の面から、運転手しかガソリンスタンド内に立ち入ることができないらしいのです。

しかも、全ての車は給油前に車輌検査を受けなければいけない上に、運転手は身分証の提示が必要とのことでした。

 

警備が厳しいのは、ガソリンスタンドだけではありません。

新疆ではスーパーや公園、マンションの出入口といった、不特定多数の人の出入りがある場所には必ずセキュリティゲートが設置してあります。

スーパーでちょっと買い物をしようと思っても、入り口のセキュリティゲートで手荷物検査を受け、金属探知機をくぐらなければ、お店の中に入ることさえ許されません。

 

またある日、新疆名物の大盘鸡(ダーパンジー)発祥の地であるとされている沙湾(シャーワン)市に本場の大盘鸡を食べに行くことになりました。

シャーワン市はウルムチから西に185km程離れた場所に位置し、車でも2時間半ほど掛かります。

その日は高速道路を利用して行ったのですが、料金所には検問所が常時設置されており、例のごとく、車を降りて手荷物検査や身分証明書の提示をしなければなりませんでした。

中国国籍の人は中国の身分証を持っていて、それを提示すれば身分の証明が簡単にできますが、私のような外国人は身分証の代わりとしてパスポートを提示するしか方法がありませんでした。

しかし、パスポートの提示だけでは不十分だったらしく、彼の両親が検問所の職員と何やら交渉してくれていました。(私の中国語力では、何を言われているのか理解できなかった…)

最終的には、私のパスポートを検問所に預けることを条件に、市を跨ぐことが許されました。 

 

このように新疆では、テロに対する警戒が街の至る所で日常的に行われています。

ある新疆出身の友人が、「今の新疆には街中に警察がいっぱいいるから安全だ。」と言っていましたが、日本人の私からすると「警察がいっぱいいるのって、安全な証拠なの?」と認識の違いに少し戸惑いを覚えました。

 

ウルムチの冬は寒いではなく痛い

ウルムチの冬は毎年11月3日から翌年の4月8日まで、150日間にも及びます。

12月の平均気温は−15℃前後、1月には−25℃前後まで冷え込みます。

特に朝晩の冷え込みが厳しいウルムチですが、私は彼のお母さんとよく近所の公園に行って、ウォーキングをしていました。

公園までは2人でおしゃべりをしながら歩いて、公園に着いたらお母さんは一人でジョギングを始めます。

私は走るのが嫌いなので、雪でツルツル滑る路面に戦々恐々としながら、自分のペースでウォーキングを楽しんでいました。

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新疆の未開発地。辺り一面雪景色。

中国では、おじさんやおばさんたちが公園で音楽を流して集団でダンスをするという一種の文化があります。(广场舞と言います。)

公園内を歩いていると、氷点下の気温でありながら、おじさん、おばさん達がコートを着込んで、楽しそうに社交ダンスを踊っていました。

流れている音楽もどこか新疆っぽい、中東系の音楽だったのが印象的でした。

そんなおじさん、おばさんを尻目に歩いていると、物の10分か15分ぐらいで私は手足の感覚が次第になくなってきます。

そんな時は全身汗びっしょりのお母さんを探して、早めに家に帰らせてもらっていました。

また外でスマホを操作していると、気温が低すぎるため、スマホの電源が突然落ちるという現象にも遭遇しました。 

暖かい場所に移動すれば、また問題なく使えるようになりますが、今まで経験したことのない現象に驚きました。 

 

まとめ 

同じ中国と言っても、上海と新疆では気候も食文化も、話す言葉も全く異なります。

私は新疆の人に対して、自己主張が比較的控えめ(沿岸部の中国人よりも)で、どこか寡黙なイメージを持つようになりました。

その反面、日本からきた見ず知らずの日本人である私に、彼の両親や親戚はとても良くしてくれました。

 

私が新疆に対して、どこか懐かしい感覚を抱いたのには、新疆にまだ残っている一部分が昔の日本の姿に重なったからかもしれません。 

【鋸山】登山初心者にオススメしたい千葉県の低名山

 

鋸山(のこぎりやま)に登ってきました

房州低名山の一つである鋸山(のこぎりやま)に登ってきました。

房州低名山とは、房日新聞社により2007年に刊行された書籍『房州低名山&温名湯』において紹介された千葉県南房総エリアの低名山です。

今回は鋸山ロープウェーには乗らず、徒歩で登頂、下山をしました。

実際に登ってみて、色々気付いたことがあったので、今後鋸山にハイキングを考えている方の参考になれば幸いです。

 

鋸山へのアクセス

鋸山は千葉県安房鋸南町と富津市の間に位置する標高329.4mの山です。

車で行く場合は、鋸山ロープウェーがある山麓駅の駐車場、もしくは浜金谷駅からほど近い金谷海浜公園の駐車場が便利です。

私達が行った日は祝日だったため、午前11時の時点で山麓駅の駐車場はすでに満車になっていて、空きを待つ車の列ができていました。

車で行かれる方は、やはり早めに到着された方がいいかもしれません。

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鋸山ロープウェーのある山麓

この2ヶ所以外にも、浜金谷駅付近に有料の小さな駐車場がありました。

しかし、大通りから入り組んだ場所にあるため、土地勘がないと非常にわかりにくいです。

 

電車を使って行く場合は、JR内房線浜金谷駅かJR内房線保田駅のどちらかで降りることになります。

どちらの駅で降りたとしても、駅から山頂までの距離はほぼ同じですし、ハイキングコースも整備されているので、お好きな方を選んで頂いていいと思います。

ちなみに私達は浜金谷駅で下車し、鋸山の山頂を目指しました。

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JR内房線浜金谷駅

浜金谷駅から山頂を目指す場合、コースは3つある

浜金谷駅方面から山頂を目指す場合、ハイキングコースは3つあります。

  1. 関東ふれあいの道コース
  2. 車力道コース
  3. 沢コース

3番の『沢』コースですが、台風後の倒木と崩落で危険な状態にあるため、現在通行禁止になっていました。(2021年2月23日現在)

1番と2番のコースはどちらも所要時間は上り約50分、下り約40分ですが、【関東ふれあいの道】コースには観月台とあじさい広場という、ちょっとした広場があります。

もう1つの違いとして、【関東ふれあいの道】コースにはお手洗いが1ヵ所ありますが、【車力道】コースにはお手洗いがありません。 

もし【車力道】コースを選ぶ場合は、事前にお手洗いを済ませておくと安心かもしれません。

 

保田駅から山頂を目指す場合、コースは2つ

保田駅から山頂を目指す場合、ハイキングコースは【遊歩道】コースと【林道金谷元名線】を通る2つのコースがあります。

【遊歩道】コースの所要時間は上り下り共に約40分ですが、【林道金谷元名線】を通るコースは約1時間弱掛かります。

 

関東ふれあいの道コース(全長8.4km)

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浜金谷駅の前にハイキングコースの看板があります。

浜金谷駅で降りた私達は、全長8.4kmの【関東ふれあいの道】コースを選びました。

午前11時に浜金谷駅を出発し、途中の観月台で小休止を挟みながら、12時半ごろ【石切場跡】に到着しました。

巨大な岩の壁面がそびえ立っていて、間近で見るとその大きさに圧倒されます。

直接陽の当たらない部分の多い石切場跡は、空気が一段と冷え込んでいて、ひんやりとした空気が流れているのが印象的でした。

もし夏に来たら、きっと良い避暑地になりそうです。 

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石切場

それから私達は急勾配の石階段を上り、13時に【東京湾を望む展望台】に到着しました。

急な石階段を登り切ると、視界が一気に開けて、眼下に広がる町並みやはるか彼方まで続く東京湾が目に飛び込んで来ます。

今までの苦労が一瞬にして報われるような感覚です。

展望台にはいくつかベンチが設置されているので、そこでコンビニで調達してきたおにぎりやサンドイッチを食べました。

この日は富士山こそ望めなかったものの、最高の景色に心身ともに癒されました。

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東京湾を望む展望台から見た館山方面の景色

ここまで来たら、山頂まではあと少しです。

山頂付近には様々な観光ポイントがありますが、今回は寄り道をせずにそのまま山頂を目指しました。

正直言うと山頂からの眺めは、【東京湾を望む展望台】ほどの感動はありませんでした。

しかし、自分の足で山頂まで登り切ったと言う精神的な満足感を得られました。

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山頂からの景色

山頂で記念写真を撮った後は、林道口を目指して下山をしました。

途中に少し開けた場所があり、そこからは鋸山ダムを望むことができます。

 

林道口からは林道金谷元名線を通り、保田駅までの4.6kmを完歩しました。

実は一番辛かったのが、この林道口から保田駅までの道のりでした。

ほぼ変化のない砂利道とコンクリートの道をただひたすら歩くのは、正直言って少し退屈に感じました。

もしまた鋸山に登る機会があるとしたら、今度は車力道コースを通って下山したいと思います。

その方が変化に富んでいて、きっと面白いだろうなぁと思いました。

 

午前11時にスタート地点の浜金谷駅を出発し、ゴールの保田駅には午後4時に到着しました。 

全長8.4kmのコースを約5時間掛けて歩き抜きました。

体はクタクタに疲れ果てましたが、逆に気持ちはとてもスッキリして、その日は朝まで気持ち良く熟睡できました。

 

初心者向けの山ではあるけど、低名山と侮ることなかれ

今回は房州低名山の一つである鋸山に登りました。

標高だけを見ると、そんなに高く感じないかもしれませんが、実際に登ってみると息が簡単に上がってしまいました。

日頃運動不足の私にとって、石階段はまさに心臓破りでしたが、その先に待っている開放感あふれる絶景に心が癒されました。

私にとっては山に登るという行為自体が、自分自身を癒すことに繋がっていると感じました。

だから、もし「最近ちょっと疲れたな。」と感じている方がいたら、家でゴロゴロするのも良いですが、思い切ってハイキングに行くのもオススメです!

心身共にリフレッシュできますよ。

登山初心者の私にとって鋸山は、無理せず登頂ができるけど、達成感も十分に感じられる癒しの山でした。

 

 

中国語でよだれ鶏を注文してみた話

最近、彼が引越しをした。

今までは駅から歩いて10分圏内、都内の学校にも1時間程度で通える交通の便がいい所に住んでいた。

でも、彼の住んでいたアパートは防音が非常によろしくないらしく、いつだかこんな嘘みたいな話を教えてくれた。

それはある日、彼が自分の部屋でくつろいでいた時に起こった。

なんと下の階からオナラの音がはっきりと聞こえてきたというのだ。

「まさか〜」とは思ったけれど、その時の彼の表情が真剣そのものだったので、おそらく嘘ではないのだろう。

私は思わず笑いそうになるのを堪えて、急いで真剣な表情を取り繕った。

 

結局彼はそのアパートに2年ほど住み、最終的に学校からは少し遠くなるけど、静かな住環境が期待できそうな郊外のアパートに引越しをした。

最近私も彼の新居にお邪魔をしたのだが、玄関に一歩足を踏み入れた瞬間に、以前のアパートよりずっといいやと思った。

1DKの間取りではあるが、一人で生活するには十分な広さの部屋で、南向きのため日当たりもいい。

部屋の中で過ごしてみると、隣人の生活音は多少聞こえるものの、そこまで気にはならない。

これで彼も悩みの種だった防音の問題からきっと解放されるだろう。

 

その日のお昼は外でご飯を食べることにした。

私達2人が一緒に食事をすると、ほとんどの場合、中華料理を食べることになる。

中華料理と言っても、日本人好みの中華料理ではなく、八角や桂皮、唐辛子などの香辛料をふんだんに使った本場の中華料理だ。

この日はたまたま入ったデパートのフードコートで、台湾料理の看板を掲げるお店を見つけた。

うん、見るからに期待できそうな佇まいだ。

そして店員さんも中国人ぽい。

まずはメニューを見ていた彼が中国語で注文を伝え始めた。

それに対して、店員さんも東北弁なまりの中国語で対応する。

どうやら彼女は中国東北部の出身のようだった。

台湾料理店だからと言って、それを作る料理人が必ずしも台湾人だという確証はどこにもない。

2人のやりとりを隣で聞いていた私は、「よし、せっかくの機会だから、私も中国語を使って注文してみよう。」と思った。

以下、中国語のやりとり。

 

私「よだれ鶏を一つ。」

店員さん「辛さはどうしますか。」

私「中辛で。」

 

ここまでは、何とか中国語で注文することができた。

こんな簡単なやりとりだけど、彼以外の中国人と中国語でコミュニケーションを取るのはやはり緊張する。

しかし安心したのも束の間、次の瞬間、店員さんは急に日本語で私に質問してきた。

 

「ポイントカードは持っていますか。次回からお待ち頂くと〜(以下省略)」

 

あぁ、やっぱりダメだったか‥‥。

あわよくば、日本人だとバレずに最後まで中国人のフリをして注文ができるかもしれないという私の淡い期待はいとも簡単に崩れ去った。

その後も店員さんは日本語で対応してくれたのだが、私はというと、どこで日本語に切り替えたらいいのか、完全にタイミングを逃してしまい、結局最後まで中国語を貫き通した。

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味は本当に申し分ない。ピーナッツが食感のアクセントになっていてgood!

今回の出来事は、中国語学習の最終目標を「中国人に間違われるぐらい自然な中国語を話せるようになること」と位置付けている私にとって、「お前の中国語はやはりまだまだなのだ」と烙印を押されたようでショックを隠しきれなかった。

 

語学を学習する上で悔しい思いをしたり、もどかしい思いをすることからは避けて通れない。

正直言うと、私はその度に心が折れそうになる。

それでも未だに中国語の勉強を継続できているのは、私が中国語に魅せられているからであり、「中国語を話せるようになりたい。」という欲求が常に私の心を掴んで離さないからではないかと思う。

ただの自己満足かもしれないが、自分を満足させられるのは自分一人しかいないのではないだろうか。

だから、自分のために自分の人生を生きたいと願いつつ、現実ではなかなか思い通りにいかないことの方が多い。

それでも、諦めずにまた忍耐強く正しい努力を積み重ねることで、いつかはきっと自分の理想としていた姿に近づけるのではないだろうか。

少なくとも私はそう信じて、自分に言い聞かせるように今この文章を書いている。